運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

何もかもが悪循環の暗黒期 (東日本大震災3)

震災後の1週間くらいは、
会社に行ってたもの開店休業のような感じで。
みんなでテレビのニュースを見たりして、不謹慎かもしれないけど、
非日常の気分だった。

そうこうしているうちに、
Sも神戸から帰ってきて、普段の生活が戻ってきた。
そして現実をつきつけられることになる。

毎年、4月に大きな展示会があり、
出展企業のブース設営や展示会で使うパンフレット・ノベルティ等の
制作の仕事をしていた。

7〜8社の企業を担当していて、利益率も高い仕事だった。

しかし、その展示会の開催場所は東京ビックサイト。
4月いっぱいは避難場所として提供されることになっていて、
展示会をやってる場合ではない。

その展示会は翌年の3月(1年後)に延期になってしまった。
中止であれば、その時点までに仕掛かっているものの請求もできるけど、
延期の場合には、納期が延びるだけ。
仕事はしているけど、来年3月まで請求ができない。。。

前払いしているものもあり、
4月に請求できる想定でいたので、いきなり資金繰りが悪くなった。


さらに、節電の関係で百貨店や飲食等も時短営業になっていた。
そうなると、うちの会社のメインクライアントである化粧品会社や
飲食チェーン等も採用を控えるようになり、
予定していた採用予算は大幅削減となってしまった。

新事業の立ち上げでで大々的に採用活動をすることになっていた
新規のお客様については、3月前半に企画が通り
4月から本格的にプロジェクトスタートしようとしていたものの、
震災の影響で、しばらく様子を見ることになってしまった。


目の前が真っ暗になるって聞くけど、本当にあるんだなと思った。
売り上げがなければ、お金はどんどんなくなっていく。
それでも、給料・家賃等の固定費は支払わなければいけない。

とにかく借入をすることにした。
今までずっと黒字経営だったので、すんなり審査も通り1000万円を借り入れた。
「これだけあれば、売り上げが回復するまで何とかなるだろう」と思ったけど、
それは甘かった。

1000万円なんて半年ももたなかった。
いくら楽観的な私でもこの時はかなりきつかった。
とにかくお金を何とかしなければ…そればかり考えていた。

 

【今日のわんこ】

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