社員と一緒の激動期 27
人が増えて大変だったこと
腹が決まってしまえば、
そもそも楽天的で前向きな性格なので、切り替えが早かった。
Sを気持ち良く送りだそうと思った。
が、その前に、KとGに話しをしなければと思った。
まずは、Kに話しをすることにした。
「久々に二人で飲みに行こうよ」と言うと、
いつもの人懐っこい笑顔で「はい!」と
ご機嫌な返事がかえってきて、そんな楽しい話しじゃないんだよ、、、
って申し訳なくなった。
Kと二人で飲みに行くのは、本当に久しぶりだったので
Kも話したいことがたまっていたようで、
いつものようにキラキラと目を輝かせながら、うれしそうに話をしていた。
ひとしきり、Kの話しが終わったとこで
Sの退職の話しをすることにした。
Kは、まさに青天の霹靂という感じだったのだと思う。
私の話しを聞いても、しばらくはポカンとして何も言わなかった。
「驚かせてごめんね。」と言うと少し意識が戻ってきたようで
「もう決定したことなんですか?」と聞いてきた。
もちろん引き止めたし、何度も話し合いもしたけど、
Sの意志は固いし、Sの気持ちを尊重しようと思っていると伝えた。
Kは、いつものキラキラした目ではなく
真剣な眼差しで一点を見つめてしばらく沈黙していた。
私だって、こういう気持ちになるまで時間がかかったのだから、
Kの気持ちはよくわかるので私も黙っていた。
10分くらい沈黙が続いた後、Kはふーっと深呼吸して話し始めた。
【今日のわんこ】