運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

社員と一緒の激動期 19

人が増えて大変だったこと


FとGの2人が入社して1ヶ月たった頃から、実際の営業を始めさせた。
飛び込みもテレアポも、Sがメインになって教えていたし、
日々のフィードバックもSに任せていた。


最初の1週間は「名刺獲得キャンペーン」のようなことをやって、
FとGを競争させた。

コミュニケーション能力と運動能力の高いFは、
飛び込みが得意で名刺はたくさんもらえていたようだ。


「今日は何枚もらえました!」と意気揚々に報告するF、
そして名刺獲得キャンペーンの結果はFの圧勝だった。
そこでまたFは、ちょっと調子に乗ってしまった。


しかし、営業は名刺をもらうのが仕事ではない。
もちろん名刺をいただけることは大事だが、その際に
しっかりニーズを聞き、可能性がありそうな会社はフォローをしなれば、
仕事には繋がらない。


翌週はいただいた名刺の会社へのフォローをさせた。
まずはお礼の電話とメールをして、もし採用のニーズがありそうなら、
「再度、訪問させて下さい」とアポを取るように指示した。


Sは、二人がいただいた名刺の会社のHPを見て、
採用情報をしっかり確認してから連絡するように教えていた。
さらに、自分が新人の頃に使っていたヒアリングシートを
FとGにも渡していた。


それに沿って電話をすれば、何を話して良いかわからなくならないし、
ニーズも聞き出せるかもしれないからだ。


もちろん、電話の話し方やヒアリングの仕方なども丁寧に教えていた。


その段階で、FとGの差が出てきた。


Fは何も考えず、たぶんHPもよく見もせず、とにかく電話をしていた。
本当にお礼だけの電話をしてしまって、何のヒアリングもできていない。


一方のGは、Sの教え通り
いただいた名刺の会社のHPの採用情報をしっかり見た上で、電話をしていた。


結果、名刺の枚数は少なかったけど、
アポを取れた数はGが圧倒的に多かった。


営業に出ていたSは、戻ってきてから二人とフィードバックをする。


1社もアポが取れなかったというFだったが、
SはFの飛び込みの同行をしていて、
何社か名刺をいただいた会社の担当者から、
採用予定があると言われたのを一緒に聞いていた。


「あのさ〇〇っていう会社、採用の予定があるっておっしゃってたから、
HP見てから、採用職種の情報があったら連絡するように指示したよね?」


と詰められると、


「今はないみたいです。」と、曖昧なことを言っている。
たぶん、ちゃんと聞いてないのだ。


そこでSは「HP見てるよね?採用職種は何?」と聞くと
「見方がよくわかりませんでした」と子供のような言い訳をする。
Sは言い訳が大嫌い。。。そこで怒りが爆発。


「HPの見方がわからないってどういうこと?
何がどうわからないか言ってみてよ」


もう、Fはしどろもどろだ。


「あのさ、やってないだけでしょ?そういうの言い訳っていうの。
私の時間無駄にしないでよ」鬼の形相だ(笑)


その時は、Fは反省して
「すみません、Sさんに言っていただいたことやってませんでした。
しっかりやります」というのだけど、同じことを何度も繰り返す。。。


そんなことが2ヶ月ほど続いた時にFが、
「やはり僕は洋服が好きなので、
学生時代にアルバイトしていたアパレルの仕事がしたいと思いますので、
辞めさせて下さい」と言ってきた。


営業は難しいかなと思ってた時だったので、
止める理由もなく円満退職となった。


人間としてはいい子だったけど、一緒に仕事をする子ではなかった。
履歴書と面接ではなかなかわからない、採用の難しいところだ。
Fも、今は30代後半になっている。


アパレル業界で頑張ってくれてればいいな〜!


Fが退職した後で、Gが
「SさんとFのフィードバックを横で聞いてると、本当に怖かったです。
Sさんがどんどん般若のようになっていくので、
僕はここを逃げられるなら、宇宙人に連れて行かれていい
と初めて思いました!」と言っていた。


【今日のわんこ】

f:id:mugitoorange:20190419162313j:plain