運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

社員と一緒の激動期 13

社員の成長


Sの成長には、Nの退職も要因の1つにあったと思う。


Nを採用する時に少しだけ気になったことがあった。
お坊っちゃま大学のサッカー部の主将で、
留学経験がありTOEICも高スコアで、
身だしなみもキチンとしている好青年だったのに、
1社も内定がないということだった。


高望みしすぎてたのかな?と思っていたのだけど、
やはり明確な理由があった。

 

私の前では、一生懸命やってる感を出してたけど、
ちゃっかり、Sが作成したものを使ってたり、
どこかで今の仕事をなめてるような感じがしていた。


初受注は早かったけど、ビギナーズラックはそんなに続くものではない。
それ以降ぴったりと受注できなくなっていた。
半年間はSも受注してなかったから、市況も悪いのかな?とも思ってた。


でもSは初受注後、それまでの努力が着実に実り、どんどん受注をしていった。
お客様とのやりとりの中で、Sは急速に仕事ができるようになっていた。
そんなSを横目にNはどんどん元気もなく、
やる気も見えなくなり、言い訳だけがうまくなってきた。


でも、新人が考える言い訳なんて、
私からすれば、「ヘ」でもなく論破できる。


ある時「僕もSと同じようにやっているのに
なんで受注できないのかわからないし、どうしたらいいかわからない」
と可哀想アピールをしてきた。


はっきり言って、Sと同じようにはやってなかった。
すぐに仕事にならないことがほとんどなのに、一度断られると
そのあとのフォローもしていなかった。


「あのさー。Sと同じようにって言うけど、やってないよね?
やってもないのに、どうしたらいいかわからないって、
それを“言い訳”って言うんだよ。まずは、私から指示されたことをちゃんとやって。」


その場では「はい」と言うものの、Nはプライドが高く自分を高評価していた。
その気になれば自分ができると思いこんでいて、
Sがコツコツ努力しているのは、自分のすることではないと思っていた。


そして、受注できないのは自分のせいではなく、
やりたい仕事ではないからだということにしてしまっていた。


そうなるとSとNは、どんどん差が開いていく。まあ当然のことなんだけど…。


プライドの高いNはそれが我慢できず、私に退職したいと言ってきた。


「スポーツメーカーでマーケティングの仕事をするのが夢だったので、
それに挑戦したい」そうだ。


【今日のわんこ】

f:id:mugitoorange:20190411161944j:plain