運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 54(退職までの日々8)

*前回からのつづき


そんな時に初めて、
「税務調査が入ることになった」と税理士さんから電話があった。


経理は私がやっていた。税理士さんは、(私の友人である)R子の実家が
税理士事務所だったから、R子のお兄さんに担当してもらっていた。


R子には私が会社を辞めることを伝えていたので、当然お兄さんも知っていた。
「大変な時に税務調査入ってしまったね。でも、最後のご奉公で頑張ろうね!」
と言ってくれた。


もちろん、毎年決算書もきちんと出しているし何の問題もないとは思ってたけど、
形式上は女王様が社長だし、私は辞めていく人間。
事前の打ち合わせや当日の対応等をどうするか、女王様に聞いたところ、
「税理士は麦とオレンジの知り合いだし、そっちの仕事でしょ。
準備できたら、確認するから」と、全く興味がないようだった。


会社を辞める人間が税務調査の対応していいのかなと思いつつも準備を進める。
過去3年分を遡って書類をチェックして、
(その頃は、まだ振込伝票を書いてる時代…)
R子のお兄さんに最終チェックをしてもらい、女王様に報告した。

女王様は「準備ごくろうさまです。まあ、私は社長なので、
数字のことはちゃんとわかってますけど」と、いつもの上から目線だった。


R子のお兄さんは
「そうですね。本当に社長さんがきちんとしてるから大丈夫ですね。」
と上手に女王様を持ち上げてくれて、彼女も上機嫌だった。


そしていざ税務調査を迎え、なにごともなく調査が終了した。


税務署の人も、きちんと書類が整理されていると言ってくれて、
私としてはちょっとした達成感だった。
(女王様とジャイアンからは、お疲れの一言もなかったけど!)


経理の仕事は、正直なところ得意ではないし、
あまり好きな仕事ではなかったけど、この時に経験していたので、
今、自分の会社でとても役に立ってると思う。


何でも、経験しておいて悪いことはない。
税務調査も無事に終わったから、R子のお兄さんと打ち上げに飲みに行った。


学生時代のR子のことや色んな思い出話しをして、とっても楽しい時間を過ごした。
帰り際、「税務調査の2日間、オフィスで女王様やジャイアンを見ていたけど、
本当に麦とオレンジちゃん、あそこで良く頑張ったと思う。
独立して正解だと思うし、麦とオレンジちゃんなら大丈夫だから。」と言ってくれた。


色々あったけど7年もいた会社だ。
ここにいたからこそ、できたこともあったし独立する気にもなったのだと思う。


自分のやるべきことをしっかりやって、すっきり辞めようと改めて思った。


つづく


【今日のわんこ】

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