運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 50(退職までの日々4)

*前回からのつづき

 

置手紙は、かなりのインパクトだったみたい。

私が出張先から電話を入れると、地蔵男子くんが出た。
いつものように淡々と業務報告をして切ろうとすると、
「ちょっと電話代わるよ」と。


手紙を見た地蔵男子くんが
ジャイアンたちに連絡をしたようで、めずらしくお昼前から2人とも会社にいた。
女王様から「とにかく、出張から戻ったら話しをしたいから」と言われた。


もちろん話しをしたかったのは私の方なので、
「お願いします」と言って電話を切った。
帰ってからどんな話し合いになるかを考えるとちょっと気が重かったけど、
これを乗り切らないと前に進めない。


とにかく、気持ちをしっかり持って頑張ろうと思った。
出張から戻った日の夜、さっそく話し合いをすることに。


まずは女王様から
「きちんと話し合いもしないで会社を設立ってどういうこと?
何を考えてるのよ」と言われた。


話し合いに応じてくれなかったからそうしたんだけどな~
と思いながら、黙って聞いていた。


次にジャイアン
「こんな人を裏切るようなことをして、だから西の人間は品がないんだよ」
と言ってきた。ジャイアンは関西から南を「西の人間」と言って、
いつもバカにしていて、学生時代に一人暮らしするような地方女子は育ちが悪いとか、
本当に失礼なことをよく言っていた。

自分は東京出身だって威張ってたけど、
別に生っ粋の江戸っ子でもないのに、といつも思っていた。


でも、何を言われても辞めるための試練だし、
全部受け入れようと思ってたので、他人事のように聞けた。


「本当に一人でやるの?誰かにそそのかされてんじゃないの?」
とか、色んな詮索もされたけど、
全て「私のわがままで、自分でやってみたくなった」で貫き通した。


地蔵男子くんは、相変わらず黙っていたので、
ジャイアンから「おまえも何か言えよ」と言われて、
「今まで色んなことがあって、麦とオレンジも決断したんだと思う。
今の気持ちは、一緒にやってきた仲間がいなくなるのは寂しいってだけ」
と言ってくれた。この言葉が一番、私には堪えた。


ジャイアンからは、プロジェクトのことで
「中途半端で投げ出すなんて無責任だ」と責められたけど、
会社を設立したからといって、いますぐに辞めるつもりはない。
今、仕掛かっている仕事をきちんと終わらせてから辞める気でいるから、
「無責任な仕事なんて、したことないよ」と心の中で思った。


そのあとも、ジャイアンと女王様は色々ひどいことを言ってきたけど、
私が何も反論しないで黙ってたから、意志が固いと思ったみたい。
「私たちも急に言われてすぐに結論も出せないし、
3人で話し合いたいこともあるから」と、その日の話し合いは終了した。


3人は残って話しをするとのことで、私一人で会社を出た。
帰り道、まだスーパーがあいてたから、
ステーキ用のいいお肉と高いワインを買って帰った。

しんどい時は美味しいものを食べる!って決めてるし、
美味しいもの食べてると嫌なこともどうでもよくなる。
食いしん坊万歳!だ。

そして、これは、今でも変わらずにやっている(笑)



つづく


【今日のわんこ】

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