運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 51(退職までの日々5)

*前回からのつづき

その数日後、女王様から「みんなで話しをしたいから」と言われ
またまた夜に話しをすることになった。
本心としては、重い話し合いは朝にしたいんだけど…。
まあこのメンバーでは無理だった!(笑)


結論として、私が辞めることは了承してくれた。
ただし色々な条件があった。


1つめは、
プロジェクトの後処理と次の企画立案が終了するまで責任をもつこと。


2つめは、
辞めるまでオフィシャルには認めないので、
前職の仲間や取引業者には口外しないこと。


3つめは、
外資系大手ブランド(Tさん)と、新事業部の広告の仕事(S部長)以外の
クライアントは全て置いていくこと。


色んな思いはあるものの、辞めることが目的なので
条件に関しては何でもいいと思った。


基本的には、私のクライアントは女王様が引き継ぐことに。


外資系大手ブランドのTさんとS部長以外は、
私でなくでも大丈夫と思ったみたいで、女王様からは
「私のほうが営業力はあるんだから、ちゃんと引き継いでよ」と言われた。


私のやり方に慣れているクライアントを女王様へ引き継ぐのは心配だったけど、
早速、毎年パンフレットを制作している会社へ女王様を連れて行った。


担当者のIさんは温厚で優しい方だったので、
仕事で何か強く言われたこともなかったけど、
同行した女王様が「次回から私が担当します。」と言った瞬間に
表情がすごく険しくなった。

「麦とオレンジさんは、どうされるんですか?」と聞かれたので、
「諸事情で退職することになりました」と答えた。


何となく状況がわかったようなIさん、
その場は「では、また何かあれば連絡します」ということで終わった。


翌日、私の携帯にIさんから電話があった。
「悪いけど、あの偉そうな担当の女性には仕事出したくないよ。
それに、会社を辞めるって言っても独立するんでしょ?
そっちでうちの仕事してよ。」と言ってくれた。


でも、辞めるにあたって条件を出されていて、
今の状況では仕事を受けることができないと伝えると

「麦とオレンジさんだから仕事をお願いしてたんだよ。
発注先を決めるのはクライアントなのに、なんでダメなの?
とにかく、麦とオレンジさんのいない会社には仕事を出さないからね」と言われた。


とりあえず女王様に、その話しを少しだけオブラートに包んで言ってみた。
自分が一番と思っている女王様はプライドを傷つけられたようで、
その場でジャイアンに電話。


「ちょっと聞いてよ!麦とオレンジが、
“お客さんが私(女王様)が担当だと嫌だと言ってる” とか言うの。
私のほうが営業力あるのに、失礼なの!!」と言い、早速ジャイアンは戻って来た。
(というか、今起きた感じで寝癖をつけたままやってきた。)


そんな時のジャイアンは、女王様の一番の理解者になる。
私に向かって「最低な奴だな。今までの恩を忘れてひどい話しだよ。
担当者に何言ったんだよ。この西の田舎もんが」とひどい言葉を吐いた。


私とクライアントとの信頼関係などを何もわかろうともせず。
私がクライアントに対して自分に都合のいい話しをしたから、そんな風になったと
一方的に罵倒し続けられた。

私は何も悪いこともしてないけど、これも辞めるための試練だと我慢した。


二人が少し落ち着いた頃に
「私は裏工作もしてないし、担当者に事実しか伝えてないから、
クライアントがどうしたいかは、私ではどうにもならない。」と伝えた。


女王様は「じゃあ、今、私がIさんに電話してもいいのね?」と言うので、
私は全く困らないからどうぞ電話してくれと言った。


本当にIさんに電話をし、
麦とオレンジでなくても仕事はきちんと引き継ぐので
ご安心下さいみたいなことを話す。


そしたら、途中からどんどん顔が青ざめて電話を切っていた。
そして「ちょっとジャイアンと話したいから、席外して」と言われた。


Iさんは温厚で優しいけど、
仕事に関してはシビアな人だからな~と、電話で何を言われたか想像がついた。


つづく



【今日のわんこ】

f:id:mugitoorange:20181203162553j:plain