運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 52(退職までの日々6)

*前回からのつづき


私のクライアントと女王様の相性は、全く合わず、、、で。
引き継ぎは全然うまくいかなかった。

私が同行するからいけないんだと、女王様だけでクライアントのところへ行くと
「うちのこと何にもわかってないのに、何だか偉そうだし。
仕事は頼みたくないよ」と私に電話がかかってくる。


自分が一番営業力があると思ってる女王様。
プライドが高いので、クライアントと信頼関係を築けないことを
自分のせいだとは認めたくない。薄々気づいてはいるようだけど…。


そして、大手外資ブランド(H部長の)プロジェクトで会社がかなり潤ってきていて、
私のクライアントがなくてもやっていけるようになってきたこともあり、


「しょうもないクライアントも多いし、
私も忙しいから、クライアント持って行っていいわよ」と言い出した。


思い切り恩きせがましかったけど、私としてはありがたかったので、
もちろん快諾した。だけど、強欲な女王様がすんなり渡すわけがなく…。
それは退職の時にそれがわかるのだけど…。


辞めるための条件はきちんと守っていたので、
前職の仲間や取引業者には、何も言ってなかった。


いつも色々な人や仕事を紹介してくれている後輩のYは
相変わらず紹介をしてくれていた。


でも、辞める事が決定してからは私が責任を持てないので、
ジャイアンか女王様に紹介して欲しい」と言っていた。


何か変だと感じたYは、
「何でですか?僕は麦とオレンジさんだから紹介してるのに。
何かあるなら言って下さい」と。。。


ずっと私のメンバーだっただけに、おかしいことは気づく。
さすがにもう隠すのは無理だと思い、打ち明けることにした。


「実は、ここを辞めて自分の会社を作ることにしたの。
だからお客さんを紹介してもらっても、私が責任持てないから。」


“何で辞めるんですか?ずっと一緒にやってる仲間じゃないんですか?”
と言われると思ってたら、
Yはしばらくポカンとしてたあとで満面の笑みになって
「すごいじゃないですか!!!おめでとうございます。」と言ってくれた。


「いや、おめでたくもなく、ジャイアンと女王様からは、
最低だと言われているし、辞めるまでは外部には言わない約束なので、
黙っててもらえるかな」と言うと、


「え~、何でですか?仲間が新しい道を行くのに、
不思議ですね。僕はすごく嬉しいです。絶対応援します!」と。


こっちこそ嬉しくて涙が出そうだった。後輩の前で泣きたくないから我慢したけど!


ジャイアン&女王様と一緒にいると、
辞めることは罪悪のように感じている部分もあり。
前職の仲間たちも、私が裏切り者って思うんだろうな~と想像していた。


そんな時にYのこの言葉は、本当に嬉しかったしすごく勇気づけられた。


そしてYは「そんな事なら、麦とオレンジさんが独立して新しい会社になってから
色々紹介さえてもらいます。僕も楽しみに、紹介できる方を見つけておきます!
もちろん、僕、絶対に人には言いませんから安心して下さい。」と言ってくれた。


もし、辞めることでなくなる人間関係があっても、
Yや私を信じてくれる人がいるだけでいいと思ったし、
そうやって応援してくれる人たちのためにも、頑張ろうと思った。



つづく



【今日のわんこ】

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