運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 33(仕事復帰)

*前回からのつづき


退院後、もちろんすぐに出社した。


伯母からは「少し家でゆっくりしたら?」と言われたが、
3週間も休んでたから、そんなわけにもいかなかった。


会社に行くと、地蔵男子くん&ジャイアン弟のKくんがいて、
「しばらく自宅でゆっくりすればいいのに」と心配してくれた。
そして午後、ジャイアンと女王様が出社した際に
「麦とオレンジは病み上がりだから、いきなり長時間労働はつらそうだし、
早めに帰れるようにしてあげようよ」と言ってくれた。


確かに、まだ長時間座ってると足が痺れていたから
その気遣いはとてもありがたかった。
ジャイアンと女王様も「無理しないほうがいいよ」と了解してくれて、
ちょっと嬉しかった。


とはいえ10時に出社して、帰るのは18時過ぎだったから、
通常の勤務時間だったけど…。
1週間くらいは、みんな気持ち良く帰らせてくれていたのだが、
そこはジャイアン、、、。

だんだんと、早く帰る私に嫌味を言ってくるようになった。
午前中は会社に来ていないジャイアンは、
夕方にやってきて、私が帰る間際になると「この原稿、確認してよ」と言ってくる。


「明日の朝、確認しておくから」と言うと
「俺の仕事が進まないんだよ」と不機嫌になる。
自分が夕方から出社するからいけないんじゃん!と思いつつも、
入院した期間に迷惑をかけてたので、仕方なく原稿を確認した。


K君は気にしなくて帰っていいよと言ってくれてたけど、
ジャイアンは不機嫌になると、地蔵男子くんに八つ当たりしていた。
それを見てるのもいやだったし、ほどなくして私は通常勤務に戻った。


そんなこんなでバタバタと時間が過ぎていき、
この年も毎年恒例の海外旅行の時期になった。
腰が本調子でなかったけど断れる雰囲気でもなく、
当たり前のようにクリスマスに海外へ行く事になった。


もちろん女王様の作ったスケジュールがあり、
時々ジャイアンと女王様の大喧嘩は始まったが、
私と地蔵男子くんは、各々自由行動の時間を取れるように
事前に女王様へ話しを取り付けていた。


海外で、一人でゆっくりお店に入ったり、
海辺でボーッとするのはそれなりに楽しかった。
この頃には色んなことをスルーできるようになってたし、
ジャイアンや女王様への期待もしなくなってたので、
自分なりには平穏に海外旅行を終えて、年末は実家に帰った。


両親も私の腰痛をすごく心配してくれていた。
母からは「そんな時に海外旅行なんて行って、どんだけ心配したと思ってるの」
と怒られた。


本当に心配させてたんだと申し訳なかったし、ありがたかった。
「何となく断りづらくて…、自分だけの会社じゃないし、
自分の会社作っちゃおうかな~」と、ぽろっと本音が出てしまった。


「いいんじゃない。自分の会社作ったほうがいいわよ。
やるなら一人でやったほうがいいと思ってたのよ。」と喜んでいた。


勝手なこと言ってと怒られると思ってたので意外だったけど、嬉しかった。
母の言葉で、少しづつ自分の会社を作ることが、
ぼんやりとだけどイメージできてきた。

ただ、まだまだ現実的ではなかった。


つづく


【今日のわんこ】

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