起死回生のビジネスの立ち上げ期 10
チャンス到来!
前回からのつづき
Sさんには私から
「Wさんと一緒ではなく、二人でお話ししたい」旨は伝えていた。
いくら話しのわかるSさんであっても、
Wさんとは会社の同僚だったし、長い付き合いの友人でもある。
その人と、私が一緒にやっていけないために、
「うちの会社では代理店ができない」という話しをするので、
多分、Sさんとも決裂するのだろうと思っていた。
Wさんと一緒にやっていけない状況を正直に話した。
Sさんの方では、うちの会社との契約を進めてくださっているのに、
それを反故にすることをお詫びした。
「俺の友人をそんな風に言うなんて、とんでもない」
と罵倒されると思っていたら、全く違う答えが返ってきた。
「Wとは、新聞社時代から会議でも全く意見が合わず、ぶつかってばかりいたし、
麦とオレンジさんの気持ちは良くわかるよ。
本音を言えば、麦とオレンジさんとは仕事がしたいけど、
代理店の話しはWのためにと思ってたので、
この件は申し訳ないけどWとやることにするよ」と言われた。
そんなの当然だし私を気遣ってもらって恐縮していたら、
「その代わりといってはなんだけど。
私は広告もやってるけど、本来の業務は企画部なので、
麦とオレンジさんの本業で、何か企画を提案してもらえるかな?
いい企画であれば、それを一緒にやりましょう。」と。
全く予想もしていない展開で、しばらくポカンとしてたら、
Sさんから「いい企画まってるよ!」と言われて、これって本当なんだ!!!と。
やっぱり、私は持ってる!
【今日のわんこ】