起死回生のビジネスの立ち上げ期 13
Wさんの代理店
Sちゃんと一緒に社団法人に伺い、Sさんへご紹介した。
代理店として申し分のない会社だったけど、
私の紹介となると、WさんがOKしない可能性が高いので、
その場合はすみませんと言われた。
何となくSさんの様子が変で、
「麦とオレンジさん、この後、少し話しできるかな?」と言われたので、
Sちゃんには先に帰ってもらった。
「実は、昨日Wが、新しい代理店と一緒に来たんだよ。」
何となく嫌な予感はあったけど、
やっぱりWさんは、ジャイアンに話しを持っていったのだ。
Wさんとジャイアンが二人でやってきて
「俺が一番信頼できる後輩なんだよ。
あいつみたいに裏切ったりしないし、安心して任せられるから
代理店として契約して欲しい」と言ってきたそうだ。
Sさんとしても、Wさんを受け入れてくれる会社なんて
そうそう見つからないし、ジャイアンは外面も良いので好印象だったみたい。
渡りに船という感じのようだった。
ジャイアンの会社がこの社団法人で仕事をすることになると、
何かで顔を合わせることもあるだろうし、
私としては、全くウェルカムではなかったけど…。
そもそもこちらからWさんを断った話しだし、
私がどうこう言える立場ではなかった。
ジャイアンたちが入り込んでくる前に、
こちらが考えている企画を早くSさんへ提案して、
社団法人との仕事を確立しなければいけないと思った。
【今日のわんこ】