何もかもが悪循環の暗黒期 さらなる横領発覚 3
私が来ると思って気楽に考えてたMは、見知らぬ女性がやってきて、
それも弁護士ということで、かなり驚いていたようだ。
やり方が汚いとかとか何とか言ってたらしいけど、
そんなのことで怯むTさんではない。
Tさんの強硬姿勢に、Mもしぶしぶと面談に応じたようだ。
お茶を持ってきた部下のAは、
Mの指示で会話を録音しようとしていたようだけど、
かなり抜けている彼は、まんまとTさんにバレてしまい
「会話の録音を許可してませんよ」と言われ、
すごすごと部屋を出て行ったそうだ。
(Tさんは、しっかり録音してたらしい!)
Mは舌打ちをしながら、どんどん不機嫌になったようだけど、
お構いなしにTさんが、
「あなたは、麦とオレンジさんの会社へ背任行為をしていますよね?」
と詰め寄ると、
「背任行為はしていない」としらを切ったそうだ。
そこでTさん、まだ確証はなかったものの
「D社およびYさんの姪っ子さんの会社との仕事の詳細内容を見せて下さい。
背任行為をしていないなら、出せるはずですよね?」と言うと、
明らかに動揺し「今日は資料がないので、改めて出します」ということで、
資料提出の期日を設定して、TさんはMのオフィスを出たそうだ。
すぐに電話があり「Mは強気に出ていたけど、かなり動揺していて、
D社&Yさんの姪っ子さんの会社で不正をしているのは確かですね。
とりあえず資料の提出日まで待ちましょう。何とか示談に持っていけると思います」
とのことだった。
後輩だし、できれば事を荒立てたくなかったので
素直に認めてきちんと返済してくれれば、このことは忘れようと思った。
しかし翌日、Tさんから電話があり
「麦とオレンジさん、Mが弁護士を立ててきました。
赤坂にある大手の有名事務所です。
まずは弁護士同士で話し合うことになりました。」と。
何だか虚しく悲しくなったけど、、、
私も徹底的に不正を明らかにしようと決心できた。
【今日のわんこ】