運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

社員と一緒の激動期 30

人が増えて大変だったこと


Sが退職することについて、
一番びっくりしたのはGだったと思う。


入社した時からの教育担当であり、
社会人としての先輩でもあり、一番身近で尊敬していたと思うし、
バリバリと仕事をこなしているSが、
まさかいなくなるとは思いもよらなかったんだと思う。

 

Sが退職する話しをした時、
「鳩が豆鉄砲を食ったような顔」っていうのは
こういう顔のことをいうんだな!という顔をしてた。

「わかりました」とは言ってたものの、
かなり不安そうな顔になっていた。


もともとメンタルが強いほうではない子だったので、
ちょっとケアが必要だと思った。


その頃、Sの研修プランを考えてくれていた先輩から紹介された
人材コンサルのOさんと協業することになっていた。

採用の広告だけでなく、組織や人事関連のコンサルがプラスされれば、
仕事の幅も増えると思った。
というか、Sも辞めるし何かやってみようという感じだった。


人材コンサルのOさんは、
大手企業で赤字転換した関連会社を組織改革し、
経営を立て直した実績があった。
経営の実体験があるコンサルとして、その業界ではかなりの有名人であったし、
人格者だった(と思っていた。)

Sの退職などで気持ちが弱っていたのか
Oさんを信頼してしまって、Sの退職や
Gがそのことで不安定になっていること等を相談してしまった。


さすがコンサルで、私の話しを親身になって聞いてくれて
力になりたいと言ってくれて、SとGに研修をしてくれることになった。
今考えれば、何やってんだか…と思うけど
その時は藁にもすがる思いだったんだと思う。


その研修は、「仕事の本質」といったテーマで、
売上至上主義で仕事をするのではなく、
“クライアントにとって必要なものを、
本質を見極めて仕事をすることが重要だ”みたいな内容だったようだ。


理論上はわかるし大事なことでもあるけれど、
売上がなくていいっていうことではないし、
売上がなければ会社もやっていけない。


でも、Gは「仕事の本質」を履き違えてしまい、
間違った方向に向かってしまった。


Sがいる時はまだよかったけど、
辞めた後にどんどん理屈っぽくなっていった。


ある時、KとGが二人で飲みに行った帰りに、
調子に乗ったGは「麦とオレンジさんが売上至上主義で、
仕事の本質をわかってないからSさんも辞めたんだ」
みたいな事を言ってしまったようで。


その話しにKが激昂してしまい、
駅前でGと殴り合いになり、警察に連れていかれた。


翌日は二人ともいつも通りに出社していたし、
私には言えなかったようで、随分経ってからKから聞いたのだけど…。


良かれと思った研修で、Gがどんどんモンスター化していってしまった。


【今日のわんこ】

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