7年間の共同経営 46（ダイビング＆Sりんとの出会い）

*前回からのつづき

 
Yは、その後も色々な人を紹介してくれた。
今度はベンチャー企業を立ち上げた同世代のS社長。

「これから伸びそうな会社なので、何か仕事になると思います」
とのことで、とりあえずご挨拶に伺った。

ベンチャー企業の社長ってことで、イケイケな感じを想像してたけど、
お会いしてみると何だか飄々としていて威圧感のない、
どこか摑みどころのない人だった。

とりとめのない話しをしていたら、
S社長は元A姐さんのボスの部下だったようで、
A姐さんには今でもお世話になっているそうだ。

私もA姐さんと飲みに行ったりしてますと話したら
急に「あの、僕とA姐さんでスキューバダイビングを始めるんだけど、
4人集まるとプライベートレッスンにしてくれるから、一緒にやりませんか？」
と言われた。

初対面の私を誘うか？とちょっとビックリしたけど、A姐さんも一緒だし。
これから会社を辞めるに向けて、かなりヘビーなこともあるから、
何か新しいことをやってみてもいいかなってことで、やってみることにした。

S社長はもう一人メンバーを見つけたとのことで、
4人で顔合わせで飲みに行くことになった。

私が一番最初に店に着いて待っていると、もう一人のメンバーのKさんがやってきた。
話しをしていると、KさんもA姐さんにお世話になっている人だった。

「ダイビングにはちょっと興味があったものの忙しくて無理かな…
と思ってたんだけど。A姐さんがやるっていうなら断れませんよ」
と言われたので、「私もそうです」なんて話してたらA姐さんがやってきた。

「Kさんと、麦とオレンジちゃんがダイビングやりたいって言うから
S社長に引き込まれたわ」と、、、
どうやら、私たちはS社長にしてやられてたようだ！

3人で「S社長に騙されたけど、こんな機会がないとやらないから、やってみよう」
って話してたらS社長がやってきて、全く悪びれず

「ダイビング、楽しそうでしょ！みんなでライセンス取って
パラオに行くってことにしましょう。まずはダイビングショップに行って、
ライセンス取得の申し込みしてきて下さい。」とニコニコしながら言われた。

パラオに行くまでがセットになってるとは思わなかったけど、
何だかその時のノリで、4人でライセンス取ってパラオに行くことになった。
S社長は、ちょっと変わってる人だと思ったけど、
こういう勢いもいいかなって思った。

ライセンスを取るためには、学科講習・プール講習・海洋実習がある。
まずは、学科講習を受けることになった。

事前に分厚い本を渡され、学科講習までに読んできて下さいと言われた。
どうやらテストもあるようだけど、
私は子供の頃から宿題はギリギリまでやらないタイプ。
結局、講習当日に授業を受けながら覚えるというダメダメな生徒だった。

学科の時、そんな私の隣にいたのがSりんだった。
ちゃんと予習してる感じで、私が答えにつまるとこっそり教えてくれた。
目鼻立のはっきりした美人さんで、とっても感じが良かった。

一緒にランチに行った時に、少し話しをしたら
どうやら広告の仕事をしてるってことだったけど、
その時はまさか、私の前職と同じグループの会社とは思っていなかった。

これがご縁でこの後、A姐さん、私、Sりんは３姉妹（？）となり、
私が会社を設立してから、今に至るまで、この二人にずっと助けてもらっている。

ダイビングをやらなければ、なかった縁だから、S社長に感謝しておこうと思う！


つづく


【今日のわんこ】