運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 10(新しい商材)

*前回からのつづき

アルバイトを始めて1ヶ月経ったころ、
指導係の女子高生が辞めた。

私の指導係は、人の良さそうな大学生の男の子(Y君)になった。
女子高生は、私以外にも新しく入った人にきつくあたっていた上に、
仕事ができなくて遅刻が多いので、クビになってしまったみたい。

店長や社員は深夜のシフトに入らないため、
深夜は私とY君でキッチンを回すことが多かった。

住宅街のお店だから深夜はそんなに忙しくなかったし、
ホールスタッフも大学生のバイトの子たちだったから、
よく話しをするようになった。

大学生からしてみたら、
「主婦でもなく、学生でもなく、
何だか社会人してた人がアルバイトしてる」と興味津々だったようで。

これから就活を始める子たちだったから、
私の前職のことや、独立して会社を起業したことなど、
いろいろと質問されたり就活相談を受けたりしているうちに、
深夜シフトはすごく仲良くなった。

すごく暇な時は「明日、朝から仕事なんでしょう?
俺たちで回すんで休憩してて下さい」と言ってくれたり、
時には「これからみんなで遊ぶんですけど、一緒に行きませんか?」
と誘ってくれたり(丁重にお断りしたけど!)
バイトに行くのが、ちょっと楽しくもなっていた。

でもやはり、深夜バイトの翌朝はつらかったし、
ずっと続けられるものではないと思ってた。
とにかく早く、本業だけで食べていけるようにならなければと焦っていた。

そんな時、前職の社長が
「うちのグループにマンションのリフォーム会社がある。
そこの社長に紹介してあげるから、相談してきなさい」と言ってくれた。

ご紹介いただいたリフォーム会社の社長に
カビが生えない塗料の説明をすると、
「これが本当ならすごいけど、日本の湿度で大丈夫なの?
保証もつけてるから、メンテナンスも大変だよ」と。

まあ、カビが生えた後のことだったので、そのお言葉は身にしみた。

「そんなメンテナンスの必要なものはやめて、
うちの会社で導入予定の商品があるからやってみない?」という話しになった。

今度は、配管の赤錆(さび)防止装置だった。
「日本でも実績があるし、公的機関にも設置されているから
営業しやすいし、メンテナンスいらないからいいと思うよ」ということで、
早速そのメーカーの話しを聞いてみることに決めた。

そして社長は帰りぎわに、
「色々言ってしまったけど、本当にカビの生えない塗料ならうちのリフォームにも使うから、
まずは、自宅のお風呂に塗装してみてよ」と仕事もくださった。

少し不安もあったが、ありがたくお仕事をいただくことにした。


つづく


【今日のわんこ】

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