運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 8(新商品)

*前回からのつづき

「カビの生えない塗料」にカビが生えた。

という食品工場の担当者からの連絡を受け、
すぐに現場へ向かった。


この担当者が本当にいい方で…。
「20代の若者が、会社を辞めて独立して頑張っている」
と応援してくれていて。


「カビが生えたといっても
壁の表面に付着しているだけみたいだから、
塗装のとき、元の壁の表面拭き取りが甘かったのかな」
とその場をおさめてくれた。

しかし、カビが生えたのは事実である。。。

その日は、とりあえず表面についたカビを拭き取って、
もう少し様子を見てもらうことになった。

魔法の塗料のように思っていた私たちは、
カビが生えるなんて全く想定していなかった。

でも事実、カビは生えてしまった。
そして恐ろしいことに、保証期間が5年…。
受注すればするほど心配も増えていくのだと思うとゾッとした。

塗料の仕入れ先の社長に報告し、
本当に大丈夫なのか?と聞いてみた。

「元々、ヨーロッパの気候に合わせていたもので、
今、日本向けに改良中だからもう少し待ってほしい」とのことだった。

最初から日本向けにしろよって心の中で毒づきながらも、
待つしかなかった。

そうこうするうちに「新商品が出た」と連絡が入る。

今度は「カビの生えないコーキング剤」
お風呂のタイルのつなぎ目、
シンクや浴槽と壁の隙間を埋めている”白いボンド”のようなものだ。

このコーキング剤は、
『商材』として売って欲しいとのことだった。

実は、塗料は塗装工事とのセット販売だったので、
業界の知識・経験がない私たちにとっては
工事業者の手配などが大変で、手間がかかることが多かった。
だから商材として売れるものはありがたかった。

商品を大量に購入してくれるところとなると、
ホームセンターや工事業者だと思ってさっそく営業を開始。

しかし、
コーキング剤も自然系植物成分からできているもののため、
一般的な商品と比較して、価格が約1,5倍。

興味は持ってくれるものの、
高額な上に実績がないというのがネックとなる。

そこで、私は親のコネを使うことにした。
父の会社がそのような商材を扱う大手メーカーだったため、
その部門の責任者を紹介してもらい、お会いできることになった。

私だけでは説明も難しいので、
仕入れ元の会社の技術部長にも同行してもらう。
お会いした責任者は、自然系植物成分からできていることに
とても興味を持ってくれた。

コーキング剤の成分表も提出し、
「弊社で取り扱うにあたって社内基準があるので、
弊社の研究所で成分分析をさせてもらえませんか?」
という話しになった。

もしも社内基準をクリアしたら、、、爆発的に売れる!!!
きた~~~~~!と思った。

つづく


【今日のわんこ】

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