運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

7年間の共同経営 7(塗料の営業)

*前回からのつづき


設立してから半年くらい、この不毛な話し合いが続いてた。
とはいえ私たちは、実はそんなことしている場合ではなかった。

(ということで、「私に向けられた怒り」についてのお話は、
いったん置いておきます。)


不毛な話し合いが繰り広げられている間、売り上げは全くなかった…。
資本金を食いつぶしている状態。


私たちが売ることを決めていた「カビが生えない塗料」について。

この塗料、カビが生えないうえに、
自然植物成分からできているものだったから、アポイントは取れた。

でも、なんせ実績がない。
設立したばかりの会社が、実績のない商品を売れるほど
日本の市場は甘くない。


私以外の3人は車で営業をしていて、
電車では行きづらい千葉や神奈川の食品工場をあたっていた。

車がない私。こういう商品は紹介が一番だと思った。

そこで前職(広告を売ってた)頃のお客様に、
「独立の報告」ということでアポイントを取りまくった。

ただ、クライアントの多くは外資系ブランドや通信系の会社で、
オフィスは都内一等地のビル。カビの生えない塗料は全く必要ない。

「塗料だと施設の部門だと思うので、資料は渡しておくね」と
おっしゃっていただけるものの、なかなか具体的な仕事には結びつかなかった。

そんな時、新人の頃からお世話になっていた企業の担当者が
「会社じゃないけど、自宅の外壁を塗り直そうと思ってるから、
見積もりくれる?」と言ってくださった。
トントン拍子に話しが決まり、お仕事をいただけることになった。

同じ頃、女王様がある食品工場からお仕事をいただいた。
餡子を作ってる小さい部屋でトライアルしてみた上で、
カビが生えないなら工場全体への導入を検討する。
というすごく良いお話し。

女王様も私も、前職でいつも目標達成していて
表彰の常連だったから、営業には自信があった。

受注が相次ぐようになってきて、もともと楽観的な私は調子に乗り、
これでガンガン売り上げが上がれば、
きっと全て良くなるだろう、と信じて疑わなかった。
たまに不毛な話し合いもあったけど何とかなると思っていた。


しかし、、、だ。
食品工場の餡子の部屋に塗った「カビの生えない塗料」に
カビが生えてしまった…。

つづく


【今日のおまけ】

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