運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

社員と一緒の激動期 23

人が増えて大変だったこと


もちろんSは常識的なので、
電話で退職を告げたかったわけではなく、
退職を考えているので一度時間を下さい、という内容だった。


Sが退職となると、同僚のK、後輩のGにとっては、
かなりの衝撃になりそうなので、
決定するまでは二人には言わないことにした。


会社の帰り、ほぼ毎日のようにみんなで飲みに行っていたので、
帰りに私とSだけでどこかに行くというのは、
不審に思われそうだった。


だから営業同行の後、直帰できる日に話しを聞くことにした。


退職の話しを聞いた翌日は、以前から約束していた先輩と会う日だった。
目的はSのキャリアアップのための相談。

 

多忙な先輩がSのための研修プランも考えてくれていて、
それを聞く予定だった。


辞めたいという社員にそんな研修プランが必要なはずもなく、
何をどうしていいのか自分自身もまだ混乱した。
こんな状況で冷静に先輩の考えてくれた研修プランを聞けるはずもないし、
正直に話してお詫びするしかないと思った。


先輩と約束したお店に行き、しばらくすると先輩がやってきた。
私の顔を見て「どうしたの?何かいつもと違うじゃん?」とすぐに気づかれた。


事の経緯を話し、時間をかけて作ってもらった研修プランを
無駄にしたことをお詫びした。


先輩は「いや、俺はいいけど麦とオレンジ大丈夫か?
せっかく育ててきたのにな。」と心配してくれた。


その後、何の話しをしたのかも覚えてないけど、
帰りに「何かあれば、言ってこいよ。話しは聞けるから」と言ってもらい、
思わず涙が出そうになった。私かなり参ってる。。。やばいなと思った。


これから何も知らないKとGが待ってる会社に帰ると思うと、
気が重かったけど帰るしかない。


ふーっと深呼吸をして、「ただいま」といつも通り会社に戻ると、
SとGは営業に出ていた。
そして、いつものようにキラキラして満面の笑みのKが
「おかえりなさい」と迎えてくれた。


Kは週末にあった出来事を私に話したくてしかたないようだった。
いつもなら、ちょっと面倒臭い(笑)って思うけど、
この日はKの話しで何だか癒された。


Sのことで、ショックを受けてる場合ではない。
KとGも大事な社員だし、彼らに対する私の責任もあるのだから。


KとGがいてくれたおかげで、精神的なバランスが取れていたのだと思う。


【今日のわんこ】

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