運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

社員と一緒の激動期 11

人が増えて良かったこと


Nは入社後、半年でもろもろあって退職し、
しばらくはSと二人でやっていた。


そんな時、私と同郷のKがオフィスに遊びにきた。
1ヶ月くらい前に上京し、
東京の出版社でイラストの仕事をしているようだった。


ただ、毎日仕事をしてるわけではないということだったので、
「週2日ほどアルバイトしない?」と軽い気持ちで聞いみた。


「はい、やらせてください!」と、すごく嬉しそうに言われたのが
若干気になったものの、しばらくは週2日のアルバイトとして
来てもらっていた。


ある時Sが「Kくん、出版社の人に騙されてたみたいで、
うち以外に仕事ないみたいです。」と言ってきた。


そこでKによくよく話しを聞いてみると、
出版社の担当者がいい加減な人だったようで。

「専属のイラストレータにしてあげるから、東京に来れば」
と話しを鵜呑みにし、何の契約書も交わしてないのに、東京に出てきたそうだ。


いざ出版社に行くと、そんな話しはしていない。となって…
途方にくれていたようだった。


ただ、私には恥ずかしくて言えなかったとのこと。
まあ出版社の人も悪いけど、そもそもKも突っ込みどころ満載だ。


だけど、捨て犬のように目をうるうるして話すKが不憫になったし、
私もSも営業で外に出ることが多いから、
社内に人がいてくれるのはありがたかった。


ただ、電話番にアルバイト代を出すってのは、
いくらKが不憫でも厳しかった。


そこで「とりあえず、フルタイムでアルバイトにおいでよ。
そのかわり、制作の仕事を覚えて」と言ってみた。


そもそも動画制作をしていたし、絵もかけるから
ちょっとした制作物ならできそうだと思った。


デザイナーのK美ちゃんに相談したら、
「私がKくんに教えますよ」と快諾してくれた。


イラレフォトショップのレクチャーしてもらい、
半年くらいかかったけど、何とか制作として仕事ができるようになった。
そんなこんなでKは、週2のアルバイトからフルタイムのアルバイトになり、
制作の仕事ができるようになってから、正社員になった。


Nが辞めて少し寂しそうだったSも、
Kが来るようになってとっても嬉しそうだった。


いくらSがしっかりものでも、
社長とサシで会社にいるのは、そうは言っても気を遣ったと思う。


相談したり、愚痴を言えたりする相手がいるのは、
仕事をする上で大事なことだ。


私も仕事で嫌なことがあっても、
会社に戻るとSとKが「おかえりなさい」って待っててくれると、
元気が出たし、この子たちの生活を守らなければと思うと、
自分だけで仕事をしている時よりも、責任感も強くなり頑張れた。


人が増えるってことは、苦しいことはお互いで支えあって対処できるし、
楽しいことは人数の分増える。


そしてこの数年後、再度、新卒採用をすることになり
2名の新卒を採用した。


SとKに、後輩をつくってあげたかったから採用することにしたのだけど、、、
なかなか思惑通りにはいかないのが、世の常だ!


【今日のわんこ】

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