運と感性とひらめきでやってきた。

なんとなく20年、女社長の振返り日記。1999年に会社設立して、いま思うこと。

何もかもが悪循環の暗黒期 (東日本大震災)

リーマンショック後、激減していた売り上げは少しづつ回復傾向にあったし、
新たなクライアントの仕事も入り始めていた。

Mの仕事も順調そうだった。態度は良くなかったけど、、、
「しっかり稼いで、うちの会社にも利益が入るならいいや!」と切り替えたら、
気にならなくなって、Mともうまくバランスをとっていた。

しかし、2011年3月、、、東日本大震災が起きてしまった。
私は有楽町で15:00からのアポがあったため、
ちょっと早めに着いて、駅の近くのビルで時間をつぶしていた。

何は起こったかわからなくてポカンとしてたら
「ビルから出て下さい、入り口あたりはガラスが落ちる危険があるので、
ビルから離れて下さい」とアナウンスがあった。

とにかく外へ出てみると、山手線のホームが見えて
電車がブランコみたいに揺れて、こっちに落ちてくるんじゃないかと
怖くなるくらいだった。

近くにいた見知らぬ女性と目があって、思わず二人で手を握り合っていた。
揺れがおさまり、その時はまだ事の深刻さに気がついてなく、
とにかくアポへと向かった。

うちの会社が冊子や印刷物を作っている組織の月例ミーティングの日で、
全国から責任者が集まってくることになっていた。

担当者から「この日だと全員にまとめて確認が取れるので、来てくれない?」
と言われていたのだ。

私としても手間が省けるので、何が何でも行かなければならなかった。
ビルの7階のオフィスだったけど、もちろんエレベータは止まっていた。
階段もすごく混んでいて、5分ほど遅れて到着した。

「遅れてすみません。」と入ると、担当者の方がいて、
「よく来れましたね?皆さん、まだ来れてないんです。
僕はちょっと早めに用事があったから、大丈夫だったんですけど、
電車も止まってるみたいだし、今日は無理かもしれませんね」と。

ちょっと大きめの地震くらいに思ってたけど、何だかすごいことになってるみたいで、
会社に電話をしようと思ったけど携帯が繋がらない。

「固定電話のほうがいいですよ」ということで、
お電話をお借りして会社に電話をすると、Cが出た。
「すっごく揺れて、Rちゃん(私の飼ってるわんこ)と一緒に
しばらく外に避難してたんですが、さっき会社に戻りました。
でも何も壊れてはないみたいなんで、何とか大丈夫そうです。」とのこと。

Sから連絡があったかを聞くと、Sは、MとAと同行のため一緒に車に乗っていて、
3人とも無事ですと連絡があったようで、
とりあえず全員の安否確認ができてホッとした。


当然、今日のミーティングもリスケになると思いきや、
そのあと皆さん、ぞくぞくと集まってきて
「せっかく集まったんだから、やりましょう!」となり、
時々余震がきてドキドキしながらも、約3時間の打ち合わせをして、
必要な確認も取れた。

帰り際、事務局の人にお茶とおまんじゅうを渡され
「気をつけて帰って下さい」とすごく心配された。

ここでも、まだ重大さに気づいてない私は
「地下鉄は意外と強いから動いてそうだし!」などと、のんきに考えていた。

駅に着くと、もちろん電車は動いてない。ここでやっと
「何だか大変なことになってる」と気づいた私(おそっ!)

何とかかんとか会社に辿りついたのは、夜の9時を過ぎていた。
そのとき、Sだけはまだ帰らずに最寄りの沿線が動くのを待っていて、
ビールを飲みながら会社にいた。

しっかりもののSは、コンビニで食料がなくなる前に
ご飯やおつまみを買い出ししていたようで、二人でビールを飲んだ。

その時も大変なことが起こった感覚はまだなく、
あまり深刻には考えていなかった。

【今日のわんこ】

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